生前贈与とは、贈与する人が生きている間に親族や指定した人に財産を渡すことを指します。
上手く活用すると相続税の対策にもなり、比較的ポピュラーな生前対策となっています。
ただし生前贈与には贈与する金額によっては贈与税が発生します。
今回は不動産を生前贈与するにあたって注意する点を確認していきましょう。
【不動産を生前贈与する際の注意点】
不動産を生前贈与することは冒頭でお伝えしたとおり節税対策につながります。
また、のちのちの遺産相続の争いを回避できる可能性を高まることも利点の1つとして挙げられるでしょう。
ではどのような点に気を付ければいいのでしょうか。
具体的な注意点は以下のようになります。
① 不動産贈与契約書の作成…生前贈与とは契約書を作成しなければいけないイメージを持ちますが実は口約束でも成立する契約なのです。
しかしながら口約束ですと後々、贈与を証明できず揉め事が起こる可能性があります。
そのため不動産贈与契約書を作成しておきましょう。
こちらの書面には贈与者名・贈与した日付・贈与される人の氏名・なんの不動産を贈与するのかを記載することとなります。
なお、贈与契約書を一度結ぶと原則的に取り消しがきかないので注意しておきましょう。
② 登記申請をおこなうこと…生前贈与をするためには対象の不動産の名義変更が必要になります。
そのため贈与する不動産を管轄している法務局へいって登記申請をおこないましょう。
なお登記申請をおこなうには権利書や印鑑証明書、贈与される人の住民票などさまざまな書類を必要とします。
そのため登記申請をする前に必要な書類を事前に確認しておいた方が良いかもしれません。
付け加えると贈与の名義変更となると登録免許税が不動産評価額の2パーセント支払うこととなりますので、いくらになるのかこちらも確認が必要です。
③ 贈与税の申告をする…不動産の贈与を終え、贈与税の非課税額を超えている際には、申告をおこないます。
なお贈与税の非課税額は年間110万円以下となっておりますので多くの場合は贈与税を支払うかたちになるでしょう。
申請期間は毎年2月1日から3月15日で、納付期限が3月15日となっています。
贈与税が発生するのに申告をしないとペナルティで追徴課税が科せられることもありますので忘れないようにしましょう。
以上3点が不動産を贈与するにおいて注意するべき点となります。
ただし贈与税は累進課税を採用しており、金額によって最大55パーセントの税率がかかります。
贈与者との関係性によっては軽減措置が用意されていることもありますので、贈与する前に確かめておくと良いと思います。
とはいえ贈与税の軽減措置や、遺言書などで相続を指定した方が節税になるのかお悩みの方もいらっしゃるかと思います。
そんな時は一度専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
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